由緒沿革

寺伝によれば、もとは神亀2年(725)に開創された、勝元寺と称する天台宗の寺であったと云われる。
その後、正平年間(1346〜70)落合城を築城した南朝の忠臣・戸田弾正宗忠(とだだんじょうむねただ)が応永8年(1401)に香華院長寿寺を創建し、赤津の雲興寺開山・天鷹祖祐禅師(てんようそゆう)を請して開山とし 曹洞宗に属した。
永禄3年(1560)織田信長の武将で菱野領主・ 林三郎兵衛正俊(はやしさぶろべいまさとし)は当村山崎の地に寺領を寄進し開基となり、長寿寺の末寺として久龍庵を建て薬師如来像を安置した。
元和6年(1620)久龍庵の西隣に長寿寺を移転、諸堂を整備して龍洞山久雲寺と改称、雲興寺第十四世・居雲宗準大和尚(こうんそうじゅん)を勧請して法地開山とした。
元禄年間(1688〜1704)の火災により久龍庵を合併し、享和元年(1801)雲興寺第三十一世・太謙遜翁大和尚(たいけんそんのう)が再興開山となり諸堂宇を再建して現在に至っており、古くより檀信徒の信仰生活の中心を担っています。
ご本尊様は「釈迦牟尼如来像」であり、本堂内の西側には「楊柳観世音菩薩像」(ようりゅうかんぜおんぼさつぞう)などが安置されています。


東海四十九薬師霊場

久雲寺は東海四十九薬師霊場の第三十七番札所になっています。
秘仏「薬師瑠璃光如来像」はご本尊様の右側に脇侍として厨子中に安置され、多くの霊場参拝者の信仰を集めております。
この霊場は昭和61年(1986)に東海地方の薬師信仰のお寺が集まって結成されました。西は三重県に始まり、岐阜・愛知県を経て静岡県西部に至る広範囲にわたっています。太平洋に面した温暖な気候に恵まれた地域で、関東や関西とはひと味違う独特の雰囲気を生み出しています。
お薬師様は、人々のあらゆる病を癒し苦悩を救い、身も心も安らかにして下さる仏様として、古くから厚い信仰を集めてまいりました。
霊場巡りはきっと皆様の心と体の癒しの旅になることでしょう。

龍洞山 久雲寺 〒480−1205 愛知県瀬戸市落合町47
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